筋トレで内臓脂肪を消費する

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

私のパソコンのアルゴリズムの問題なのかどうかはさておき、「夏に向けてダイエット中の人には酷な話だが、日本人は体質的に『内臓脂肪がつきやすい』。そればかりか『筋肉がつきにくい』『夏は基礎代謝量が低下する』といった特性があり、ダイエットには不利な体質を持っている。」と言う医師の著書を宣伝するネットニュースが毎日のように流れてきます。

その著者によると「内臓脂肪は有酸素運動でしか落ちません。筋トレでは減らないのです。そのため日本人がダイエット目的で運動するなら有酸素運動一択。これを覚えていただければと思います」とも主張されます、大変遺憾です。

実はこの主張は科学的に正しく無く、筋力トレーニングは内臓脂肪を減らす効果をしっかりと発揮します。

筋力トレーニングがなぜ内臓脂肪の燃焼やダイエットに有効なのかをエネルギー保存の法則をベースにわかりやすく解説した文は以下の通りです。

エネルギーのルール:カロリー収支が鍵

エネルギー保存の法則はシンプルで、「エネルギーはなくならない、形を変えるだけ」なのです。

ダイエットでは食べ物から得るカロリー(摂取カロリー)より体が使うカロリー(消費カロリー)を多くすれば、体の脂肪がエネルギーとして使われます。

内臓脂肪やお腹周りに蓄積するあの厄介な脂肪も、エネルギー不足になれば分解、消費されます(Hall et al., 2012)。

1kgの脂肪を燃焼させるには約7,700kcalの不足が必要で、たとえば毎日500kcalの不足を作れば、1週間で約0.5kg減ります。

この「不足」を作る為に筋力トレーニングは大きく効果を発揮します。

筋トレのすごさ:内臓脂肪を減らす力

「筋力トレーニングは筋肉をつけるだけで、減少しない」とこの本の著者は主張しますが、実は筋力トレーニングは内臓脂肪を減らす強力なツールです。

まず筋力トレーニング中はエネルギーをしっかり使います。

たとえば、1時間の筋トレで300~400kcal消費、さらに運動後には「過剰酸素消費(EPOC)」という仕組みで、安静時にも脂肪が燃え続けます(Borsheim & Bahr, 2003)。

これはまるで筋力トレーニングが「脂肪燃焼のスイッチ」を入れてくれるようなものと例えられます。

次に筋力トレーニングは筋肉量を増やします。

筋肉は「カロリーを燃やすエンジン」、「脂肪を燃焼する窯」とも例えられ、1kg筋肉が増えると1日で約13kcal、そしてそれに由来する1日当たりの活動消費カロリーは約50キロカロリーに相当すると言われています(Wang et al., 2010)。

安静時に消費カロリーが増える事からじっとしているだけでも内臓脂肪が減りやすくなり、研究でも筋力トレーニングが内臓脂肪をしっかり消費する事が報告されています(Vissers et al., 2013)。

有酸素運動との違いは?

有酸素運動、たとえばウォーキングやジョギングは運動中に脂肪を直接使います。

1時間のジョギングで約500kcal消費され内臓脂肪が減りやすい(Ismail et al., 2012)。しかし筋力トレーニングは運動後の脂肪燃焼や筋肉量アップで「長期的な脂肪減少」をサポートします。

同等のカロリーを消費するなら、どちらも同等の内臓脂肪の減少に寄与します(Donnelly et al., 2013)、つまり「有酸素運動だけが正解」というのは誤解で、筋力トレーニングは即効性に加えて未来の自分への投資なのです。

筋力トレーニングをダイエットに取り入れるコツ

筋力トレーニングのいいところは忙しい人でも始めやすい事も挙げられます。

自宅でスクワットや腕立て伏せを20分、週2~3回やるだけでOK。

たとえば20分の筋トレで150~200kcal消費しつつ、筋肉量を増やして代謝をアップも可能です。

さらに食事で少しカロリーを控える(お菓子を我慢するだけで約200~400kcal減)と、エネルギー不足が作りやすくなります。

大事なのは無理なく続けること。

筋力トレーニングをすると身体が引き締まり、見た目も変わる事からモチベーションもアップします。

有酸素運動も組み合わせれば、即効性と長期的な効果の両方が手に入ります(Slentz et al., 2004)。

たとえば週3回のウォーキングと週2回の筋力トレーニングで、バランスの良いダイエットが可能です。

まとめ:よくある誤解を解こう

「内臓脂肪は有酸素運動でしか減らない」と言う主張は科学的根拠に欠けます。

筋力トレーニングは内臓脂肪減少に効果的で、筋肉量アップや代謝改善で健康寿命の延長やQOL向上などの健康にもいい影響を与えます。

さらに筋力トレーニングは骨を強くしたり、糖尿病予防などの生活習慣病の予防、改善にも効果的に働きます(Strasser & Schobersberger, 2011)。

「有酸素一択」なんて考えずに自分に合った運動を選ぶのが成功の秘訣と言えるでしょう。

筋力トレーニングは内臓脂肪を減らす強力な武器。

エネルギー保存の法則に基づけば、カロリー不足を作ればどんな運動でも脂肪は減るのですが、筋力トレーニングは「今」と「未来」の両方で効果を発揮します。

無理やり押し付ける気持ちもありませんが、健康の為の運動に筋力トレーニングは必須だと言う話です。

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