筋力トレーニングでアルツハイマー型認知症を予防

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
アルツハイマー型認知症とは記憶力や認知機能が徐々に低下する病気で、特に女性の発症率が高い事で知られています。
患者の約3分の2が女性というデータもあり、なぜこの性差が生じるのか?と科学者たちは長年研究を重ねてきましたが、近年九州大学大学院の研究グループが男性ホルモンであるテストステロンがこの病気の予防に役立つ可能性を明らかにしました。
さらに筋力トレーニングが脳の健康を支える「BDNF」という物質を増やし、認知症予防に効果的であることも研究によって分かっています。
これらの最新研究を基に筋力トレーニングがアルツハイマー型認知症の予防にどう役立つのかをまとめた物は以下の通りです。
テストステロンとアルツハイマー型認知症の関係
九州大学大学院の兼松隆教授らの研究チームは2025年4月に科学誌「Advanced Science」で、テストステロンがアルツハイマー型認知症の発症リスクを下げる可能性を発表しました。
テストステロンは脳の免疫細胞「ミクログリア」に働きかけ、アルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβという異常なたんぱく質の蓄積を抑えます。
ミクログリアは脳内で不要な物質を分解する「オートファジー」という仕組みを持っていますが、テストステロンがこの機能を活性化する事でアミロイドβを効率的に除去できるのです。
この仕組みが男性の認知症発症率が女性より低い理由の一因と考えられています。
女性は閉経後にエストロゲンが急激に減少し認知機能に影響が出やすい一方、男性はテストステロンが比較的緩やかに減少します。
このホルモンの違いが性差に関係している可能性があり、この研究はテストステロンを活用した新しい治療法や予防法の開発につながるとして注目されています。
筋力トレーニングがBDNFを増やす
筋力トレーニングはテストステロンの分泌を促すだけでなく、脳の健康に欠かせない「BDNF(脳由来神経栄養因子)」という物質を増やす効果もあります。
BDNFは脳の神経細胞の成長やシナプスの修復を助け、記憶や学習能力を支える重要な役割を果たします。
アルツハイマー型認知症の患者ではBDNFの量が減っていることが分かっており、これを増やすことが予防や進行抑制に有効だとされています。
2020年の研究(Frontiers in Neuroscience)によると筋力トレーニングを行う事で筋肉が「マイオカイン」という物質を分泌し、これが脳でBDNFの産生を促します。
特に週2~3回の中~高強度のトレーニング(スクワットやベンチプレスなど)でBDNFのレベルが上昇し、認知機能が改善したという報告があります。
2022年の臨床研究では60歳以上の高齢者が6か月間筋力トレーニングを続けた結果、認知テストのスコアが向上したことも確認されています。
筋力トレーニングの具体的な効果
筋力トレーニングがアルツハイマー型認知症の予防に役立つ理由はBDNFの増加以外にもあり、まず脳内の炎症を抑える効果が挙げられます。
慢性的な炎症は認知症の進行を加速させる為にこれを抑えることは重要です。
また筋力トレーニングは血流を改善し、脳に酸素や栄養を供給しやすくします。
これにより神経細胞の健康が保たれる事で認知機能の低下を防ぎます。
さらにテストステロンの分泌促進によってアミロイドβの蓄積を抑える効果が期待されます。
注意点と今後の展望
筋力トレーニングの効果には個人差があり、年齢や遺伝的要因が影響します。
またBDNFやテストステロンの効果がどの程度認知症予防に寄与するかはさらなる研究が必要で、九州大学の研究もマウス実験が中心で、ヒトへの応用には時間がかかるかもしれません。
それでも筋力トレーニングは認知機能の維持だけでは無く全身の健康にも良いので、取り入れる価値は十分あります。
まとめ
筋力トレーニングはテストステロンとBDNFの増加を通じてアルツハイマー型認知症の予防に有望な手段です。
週2~3回のトレーニングで脳の健康を支えて認知機能の低下を防ぐ可能性があり、 健康的な食事や十分な睡眠と組み合わせれば効果はさらに高まるでしょう。
将来テストステロンを活用した治療法が開発されれば性差を考慮した予防策が進むのかもしれません。
高齢だからこそ、女性だからこそ今から筋力トレーニングを始めて健やかな脳と体を目指しましょうと言う話です。
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