身長の低下を防ぐ最適解も筋力トレーニング

 

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

加齢に伴い、私たちの体はさまざまな変化を経験し、その一つが身長の減少です。 

米国立老化研究所(National Institute on Aging)の研究によれば男女ともに30歳頃から身長が縮み始め、その速度は加齢とともに加速し、特に70歳以降に顕著になると報告されています(National Institute on Aging, 2020)。 

具体的には男性は70歳までに平均3cm、80歳までに平均5cm、女性は70歳までに平均5cm、80歳までに平均8cm身長が縮むとされています。 

この現象の背景には複数の生理学的要因が関与しており、以下にその主な原因と筋力トレーニングによる予防策について詳述します。

身長減少の主な原因

①椎間板の変性

椎間板は、脊椎の各椎骨間に存在する柔軟な組織で、衝撃吸収や脊椎の柔軟性を保つ役割を果たします。しかし、加齢に伴い椎間板は水分を失い、厚みが減少します。この変性により、脊椎全体の長さが短くなり、身長が縮む要因となります(Urban & Roberts, 2003)。特に、椎間板の水分含有量は20代をピークに減少し、60代以降では顕著に薄くなることが研究で示されています。

②骨密度の低下
 

加齢による骨密度の減少は、骨粗鬆症のリスクを高め、脊椎の圧迫骨折を引き起こす可能性があります。圧迫骨折は椎骨の高さを減少させ、身長の縮小に直結します。米国骨粗鬆症財団(National Osteoporosis Foundation)によると、50歳以上の女性の約50%、男性の約25%が骨粗鬆症による骨折を経験する可能性があるとされています(NOF, 2021)。このような骨折は、特に高齢女性において身長減少の大きな要因です。

③姿勢の悪化
 

加齢による筋力低下や関節の硬化は、猫背や前傾姿勢を引き起こします。これにより、脊椎のカーブが強調され、身長が視覚的および実際的に縮むことがあります。筋肉量は30歳以降、年に約1%ずつ減少するとされ(Sarcopenia, Frontera, 2017)、特に背筋や腹筋の衰えが姿勢悪化を加速させます。

    筋力トレーニングによる予防策

    身長減少を完全に防ぐことは難しいものの、筋力トレーニングはこれらの要因に対抗する有効な手段として科学的に支持されています。

    以下にその具体的な効果を解説します。

    ①筋力の維持と向上

    筋力トレーニングは、脊椎を支える筋肉(脊柱起立筋、腹筋群など)を強化し、正しい姿勢を維持するのに役立ちます。研究によれば、レジスタンス運動を週2~3回行うことで、60歳以上の高齢者でも筋力と筋肉量が有意に向上し、姿勢の改善に寄与することが示されています(Liu & Latham, 2009)。これにより、猫背や前傾姿勢による身長減少を抑制できます。

    ②骨密度の向上 


    筋力トレーニングは、骨に適度な負荷をかけることで骨密度を高め、骨粗鬆症の予防に効果的です。米国スポーツ医学会(ACSM)は、重量挙げやレジスタンスバンドを用いたトレーニングが骨形成を促進し、骨折リスクを低減すると推奨しています(ACSM, 2018)。特に、脊椎や股関節の骨密度向上は、圧迫骨折の予防に直結し、身長の維持に貢献します。

    ③椎間板の劣化を遅らせる


    椎間板の変性を完全に防ぐことはできませんが、筋力トレーニングにより脊椎を支える筋肉が強化されると、椎間板にかかる負荷が軽減されます。これにより、椎間板の劣化速度が遅くなり、脊椎の健康が保たれます。例えば、コアトレーニング(プランクやバックエクステンションなど)は、脊椎の安定性を高め、椎間板への負担を軽減する効果があるとされています(Hodges & Richardson, 1997)。

    ④柔軟性と可動域の維持

    筋力トレーニングにストレッチングやモビリティエクササイズを組み合わせることで、関節の柔軟性と可動域を維持できます。これにより、関節の硬化や筋肉の短縮を防ぎ、姿勢の悪化を抑制します。研究では、定期的な柔軟性トレーニングが60歳以上の高齢者の姿勢と歩行能力を改善することが示されています(Felicio et al., 2010)。

      実践のための推奨事項

      筋力トレーニングを始める際は、以下のようなポイントを考慮すると効果的です:

      • 頻度と強度:週2~3回の筋力トレーニングを、適度な負荷(自分の体重や軽いダンベルなど)で行う。
      • 対象筋群:脊柱起立筋、腹筋、臀部筋など、姿勢を支える筋肉を重点的に鍛える。
      • 安全性の確保:高齢者は怪我のリスクを考慮し、専門家の指導のもとでトレーニングを始める。
      • 継続性:効果を実感するには、数ヶ月以上の継続が必要。

      結論

      加齢による身長減少は椎間板の変性、骨密度の低下、姿勢の悪化といった要因によって引き起こされます。

      しかし筋力トレーニングはこれらの要因に対抗する有効な手段として筋力・骨密度の維持、椎間板への負荷軽減、柔軟性の向上を通じて、身長減少を抑制する効果が期待できます。

      定期的なトレーニングを生活に取り入れる事で健康的な老化を促進し、生活の質を向上させる事でしょうと言う話です。 

      滋賀県大津市月輪1丁目3−8 アル・プラザ瀬田 4F 女性専用フィットネスLBC

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