認証バイアスの落とし穴

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私たちは誰しも、自分にとって都合の良い情報に引き寄せられる「認証バイアス」という心理傾向を持っています。

特に楽をしたいと思う人程このバイアスに流されやすく、特定の都合の良い情報だけを鵜呑みにしてしまいがちです。

この傾向は日常生活のあらゆる場面で顔を出し、特に健康や運動に関する選択に大きな影響を与えます。

例えば医者や理学療法士から「激しい運動は避けましょう」と言われたとき、運動が苦手な人は「運動全般をやめる」理由としてこの言葉を利用してしまうことがあります。

これが、認証バイアスがもたらす落とし穴です。

医療アドバイスと運動の誤解

多くの医者や理学療法士が筋力トレーニングを積極的に推奨しないように見えることがあります(これ自体が私の認証バイアスかもしれませんが)。

彼らのアドバイスは患者の安全を最優先に考えた結果である場合が多いですが、怪我や体調不良の患者に対して「激しい運動は避けましょう」と言うのは、リスクを最小限に抑えるための一般的な助言です。

しかしこの言葉が患者に誤解を与えることがあります。

「激しい運動」の定義が曖昧なまま、運動全般を避ける言い訳として受け取られてしまうのです。

例えばちょっとした怪我で病院を訪れた人が「ドクターストップ」を理由にジムの退会を決めてしまうケースは少なくありません。

このような場合医療従事者の意図は「過度な負荷を避ける」ことかもしれませんが、患者側は「運動自体が危険」と解釈してしまいがちです。

このギャップはコミュニケーション不足や患者の知識不足によるものです。

実際、筋力トレーニングは適切に行えば怪我の予防やリハビリに有効であることが多くの研究で示されています(Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 2018)。

ジムでのトレーニングを「適度な負荷」から始める事でこうした誤解を解き、健康への第一歩を踏み出せるのです。

徒手抵抗やPNFとマシントレーニング

理学療法士がよく用いる徒手抵抗トレーニングやPNF(Proprioceptive Neuromuscular Facilitation)は、リハビリにおいて有効な手法です。

しかしこれらのトレーニングも突き詰めれば、ジムのマシントレーニングで代替可能な部分が多いです。

マシントレーニングは負荷のコントロールがしやすく、初心者でも安全に始められる利点があります。

一方、徒手抵抗やPNFにはセラピストとの対話を通じて身体の微妙な動きを調整するメリットがあり、特にリハビリ初期に効果的です。

この両者を比較すると、短期的なリハビリには徒手抵抗やPNFが適しており、長期的な健康維持にはマシントレーニングが継続しやすいと言えます。

重要なのは運動を「自分に合った形で始める」事で、ジムでのトレーニングは軽いウェイトや簡単なマシンからスタートすれば誰にとっても取り組みやすい選択肢です。

医療従事者のアドバイスを鵜呑みにせずに自分で情報を吟味し、適切な運動プランを構築する姿勢が求められます。

厳しい選択がもたらす変化

本気で健康や生活を変えたいならば楽な言葉に流されるのではなく、厳しい選択肢を選ぶべきです。

認証バイアスは心地よい情報に飛びつき、努力を避ける方向へ私たちを誘います。

しかし行動変容の心理学(Transtheoretical Model)によれば、持続的な変化には「準備」「行動」「維持」の段階があり、楽な選択に流されると「準備」段階で止まってしまいます。

ジムでのトレーニングを始める事は、最初は「厳しい」選択かもしれませんが、長期的な健康や生活の質の向上につながります。

例えば週2回の軽い筋力トレーニングから始めるだけでも筋力や関節の安定性が向上し、日常生活での怪我のリスクが減ります。

さらに運動を習慣化する事で認証バイアスに流されず、自分にとって本当に必要な情報を選び取る力も養われます。

トレーナーや理学療法士の指導を受けながら進める事で安全性と効果を高められるでしょう。

主体的な選択の重要性

認証バイアスを自覚し、医療アドバイスの背景を理解する事は健康への第一歩です。

医者や理学療法士の言葉を鵜呑みにせず、なぜそのアドバイスが出されたのかを考える。

ジムでのトレーニングを「怖い」「難しい」と決めつけず、適度な負荷から始めてみる。

こうした主体的な姿勢が楽な言葉に流されない強さを生みます。

運動は健康を維持し、生活を変えるための強力なツールです。

認証バイアスに気づき、厳しい選択を恐れずに自分に合った一歩を踏み出す。

それが、長期的な健康と充実した生活への道なのだと言う話です。

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