「ディロード」と「チートデイ」

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

ダイエットやウェイトトレーニングの世界では「ディロード」や「チートデイ」という言葉をよく耳にします。

これらはトレーニングや食事管理の効果を高め、身体と心のリフレッシュを促す戦略として認識されていますが、「本気で取り組む人にだけ必要で、何となくやっている人には不要」という意見もあります。

このコラムでは、ディロードとチートデイの定義や効果、適切な頻度を初心者にも分かりやすく解説しつつ、この意見についてエビデンスをもとに考察します。

そもそもディロードとは?

ディロードとは、トレーニングの強度や量を意図的に減らす期間のことです。

たとえば普段は重いバーベルを上げている人が1週間ほど軽い重量でトレーニングしたり、完全に休息を取ったりする期間を指します。

その目的は筋肉や神経系の疲労を回復させケガのリスクを減らし、長期的なパフォーマンス向上につなげることです。

なぜ必要?

高強度のウェイトトレーニングを続ける事は筋肉や関節だけでなく、中枢神経系にも疲労が蓄積します。

研究によれば過度なトレーニングはパフォーマンスの低下やオーバートレーニング症候群を引き起こす可能性があります(Kreher & Schwartz, 2012)。

ディロードはこれを防ぎ、身体をリセットする役割を果たします。

頻度は?

ディロードの頻度はトレーニングの強度や目標によりますが、一般的には6~12週間に1回、1週間程度のディロード期間を設けるのが推奨されます。

初心者の場合はトレーニング強度がそれほど高くない事が多いため、12週間に1回程度で十分な場合もあります。

たとえば普段のトレーニング量を50~70%に減らすか、軽い有酸素運動やストレッチに切り替える方法が一般的です。

チートデイとは?

チートデイはダイエット中の食事制限を一時的に緩め、好きなものを食べる日の事を指します。

たとえばカロリーを厳しく制限している人が「1日だけピザやスイーツを楽しむ」というイメージです。

チートデイには、身体的・精神的なメリットがあります。

身体的な効果

長期間の低カロリー状態では代謝を調節するホルモン(レプチンなど)が減少し、脂肪燃焼が停滞することがあります(Dirlewanger et al., 2000)。

チートデイで炭水化物やカロリーを増やす事でレプチンの分泌が促され、代謝が一時的に活性化します。

これにより、ダイエットの停滞期を打破しやすくなります。

精神的な効果

厳格な食事制限はストレスや我慢の連続なのでチートデイは「ご褒美」のような役割を果たし、モチベーションを維持するのに役立ちます。

特に長期間のダイエットでは、精神的なリフレッシュが継続の鍵となります。

頻度は?

チートデイの頻度もダイエットの厳しさによります。

体脂肪率を大幅に減らすような厳格なダイエットでは、1~2週間に1回のチートデイが効果的です。

ただし、初心者や緩やかなダイエットを行う人は2~4週間に1回程度で十分な場合もあります。

カロリー摂取量は普段の1.5~2倍程度に設定し、過度な過食にならないよう注意が必要です。

「本気の人にだけ必要」という意見を検証

「ディロードやチートデイは本気でやっている人に限った話で、何となくやっている人には必要ない」という意見には一定の説得力があります。

本気で取り組む人にディロードとチートデイが必要な理由

本気でトレーニングやダイエットに取り組む人は高強度のワークアウトや厳格な食事制限を長期間続けることが多いです。

たとえばパワーリフターやボディビルダーは、週5~6日の高強度トレーニングを行い、筋肉や神経系に大きな負荷をかけます。

この場合ではディロードを定期的に取り入れないと、疲労が蓄積してしまいパフォーマンスが低下したり、ケガのリスクが高まったりします(Zourdos et al., 2016)。

同様に競技者や体脂肪率を極限まで下げるダイエットを行う人は、カロリー制限による代謝の低下や心理的ストレスに直面します。

チートデイは、代謝の停滞を防ぎ、モチベーションを維持するのに効果的です(Trext et al., 2004)。

つまり計画的かつ高強度なプログラムを組む人にとって、ディロードやチートデイは科学的に裏付けられた戦略と言えます。

「何となくやっている人」に必要ない?

一方で、週1~2回の軽いジム通いや、健康維持のための緩やかなダイエットを行う人はどうでしょうか?

この場合ではトレーニングの強度や頻度が低いため、筋肉や神経系の疲労が蓄積しにくいです。

そのようなケースではディロードを特別に設ける必要は少ないかもしれません。

実際初心者向けのトレーニングプログラムでは、ディロードを意識せずとも、自然な休息日(例:週末のオフ)で十分な回復が得られることが多いです。

チートデイについても同様で、緩やかなダイエットではカロリー制限がそれほど厳しくない為に代謝の低下が起こりにくく、チートデイの必要性が低い場合があります。

計画性も無くに頻繁に「ご褒美」を食べてしまうと、カロリーオーバーでダイエットの効果が薄れるリスクもあります。

初心者でも取り入れる価値はある?

ただし「何となくやっている人」でも、ディロードやチートデイが全く不要とは限りません。

たとえば初心者が意気込んで毎日トレーニングを始めてしまうと知らず知らずに疲労が溜まり、モチベーションが低下することがあります。

この場合では1~2週間に1回、意識的に軽い運動や休息日を設ける事で継続しやすくなります。

またチートデイは心理的なリフレッシュに役立ちます。

たとえ緩やかなダイエットでも「好きなものを食べていい日」を計画的に取り入れる事でストレスが減り、ダイエットを長く続けられる可能性があります。

初心者には「1ヶ月に1回、好きな食事を楽しむ日」を設けるだけでも十分な効果が期待できます。

初心者へのアドバイス:自分に合った取り入れ方をディロードやチートデイは、本気でトレーニングやダイエットに取り組む人にとって、科学的に効果が証明された重要な戦略です。

しかし、初心者やライトに取り組む人でも、状況によっては取り入れる価値があります。

ポイントは、自分の目標や生活スタイルに合わせて調整することです。

  • ディロードの取り入れ方:週3回以下の軽いトレーニングなら、3~4ヶ月に1回のディロード(1週間、強度を半分にする)で十分。毎日トレーニングしているなら、2ヶ月に1回程度を目安に。
  • チートデイの取り入れ方:緩やかなダイエットなら、2~4週間に1回、好きな食事を楽しむ日を設ける。カロリーは普段の1.5倍程度に抑え、過度な過食を避けましょう。

まとめ

ディロードとチートデイはトレーニングやダイエットの効果を最大化し、心身のリフレッシュを促す強力なツールです。

本気で取り組む人には必須の戦略ですが、初心者や「何となくやっている人」でも計画的に取り入れることで継続しやすくなる可能性があります。

大切なのは自分の目標や身体の状態を見極め、無理なく取り入れる事です。

人それぞれのやり方やペースで楽しく健康的な生活を目指しましょうと言う話です。

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