よくある勘違い

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
「筋力トレーニングを始めてら腕が太くなった」「私はすぐに筋肉がついて太くなる」と感じる女性は少なくありません。
しかし実際にはこの「太った」感覚の多くは筋肉そのものではなく、脂肪の蓄積や一時的な体の変化によるものなのです。
なぜこのような誤解が生まれるのでしょうか? また女性が筋力トレーニングを積極的に取り入れるべき理由とは何でしょうか?
科学的視点からその背景を紐解き、筋トレを成功させるためのアプローチをお伝えします。
「筋肉太り」の誤解の原因
筋力トレーニングを始めたばかりの人は、運動によって食欲が増すことがよくあります。
特に普段運動習慣がない場合、トレーニング後の空腹感はいつも以上に強く感じられるかもしれません。
「ジムで運動をしたから少し多めに食べても大丈夫だろう」と思いがちですが、ここに落とし穴があります。
実は運動による消費カロリーは想像よりも少なく、例えば30分の軽めのトレーニングで消費されるカロリーは100~200kcal程度に過ぎません(American Council on Exercise (ACE), "Calories Burned During Exercise.")。
一方で食事や間食で摂取するカロリーはこれを簡単に超えてしまうことがあります。
結果としてカロリーオーバーにより脂肪が蓄積し、「筋肉太りした」と誤解してしまうのです。
さらにもう一つの誤解の原因として、筋力トレーニング直後に起こる「パンプアップ」という現象があります。
パンプアップとは筋トレによって筋肉に血液や水分が一時的に集まり、筋肉が膨張して大きく見える状態のことです(Schoenfeld, B. J. (2013). "Potential mechanisms for a role of metabolic stress in hypertrophic adaptations to resistance training." Sports Medicine.)。
この現象は筋肉が水分を引き込む為に見た目や感覚として「太くなった」と感じさせますが、実際の筋肥大(筋肉の成長)とは直接関係がなく、短期的には数時間から1日程度で元に戻ります。
この一時的な変化を「筋肉太り」と誤解する人も少なくないのです。
女性の筋肉が発達しにくい理由
筋肉の成長にはテストステロンというホルモンが重要な役割を果たします。テストステロンは筋タンパク質の合成を促進し筋肥大をサポートしますが、女性のテストステロンレベルは男性の10分の1以下と非常に低いのです(Bhasin, S., et al. (2001). "Testosterone dose-response relationships in healthy young men." American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism.)。
特に上半身の筋肉はテストステロンの影響を強く受けるため、女性では発達しにくい傾向があります。
このため、女性が筋トレをしても、ボディビルダーのような筋肉質な体になる事は特別なトレーニングや栄養管理なしではほぼ不可能なのです。
パンプアップによる一時的な膨張は別として、筋肉が急激に増えて「太る」心配はほとんど無く、この「筋肉が発達しにくい」特性こそ、女性が筋力トレーニングを行うべき理由を示しています。
筋肉量が少ないと基礎代謝が低くなり、脂肪が蓄積しやすくなる為に筋トレを通じて筋肉を維持・強化する事は健康的で引き締まった身体を維持するために不可欠です。
女性が筋力トレーニングを始めるべき理由
筋力トレーニングには見た目の変化だけでなく、健康面での多くのメリットがあります。
まず筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、日常的に消費するカロリーが増えます。
これにより脂肪がつきにくい体質へと近づけます(Westcott, W. L. (2012). "Resistance training is medicine: effects of strength training on health." Current Sports Medicine Reports.)。
また筋トレは骨密度の向上、姿勢の改善、関節の安定にも寄与し、加齢に伴う健康リスクを軽減します。
特に女性は閉経後に骨粗鬆症のリスクが高まる為に若いうちから筋トレを取り入れることは将来の健康投資にもつながります。
さらに筋力トレーニングは精神的な健康にも良い影響を与えます。
運動によって分泌されるエンドルフィンはストレスを軽減し、自信や達成感を高めてくれます。
パンプアップによる一時的な筋肉の張りや見た目の変化もトレーニングの成果を実感するきっかけとなり、モチベーションアップにつながるでしょう。
自分に合ったペースでトレーニングを続けることで、心身ともにバランスの取れた生活が実現できます。
筋力トレーニングを成功させるためのポイント
せっかくトレーニングを始めたのならば、効果を最大限に引き出す為に栄養面や食事量のバランスにも気を配りましょう。
運動後の空腹感やパンプアップによる見た目の変化に惑わされず、以下のポイントを参考にしてみてください
- タンパク質を意識する:筋肉の修復と成長にはタンパク質が欠かせません。鶏むね肉、魚、卵、大豆製品などを積極的に取り入れましょう。体重1kgあたり1.2~2.0gのタンパク質摂取が推奨されます(Morton, R. W., et al. (2018). "A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength." British Journal of Sports Medicine.)。
- 食事のタイミングを工夫する:トレーニング後30分~1時間以内にタンパク質と炭水化物を組み合わせた食事を摂ると、筋肉の回復が促されます。例えば、ヨーグルトとバナナやプロテインシェイクは手軽で効果的です。
- カロリーの収支を意識する:消費カロリーと摂取カロリーのバランスを見直し、過剰なカロリー摂取を避けましょう。食事記録アプリを活用すると、自分の食事を客観的に把握しやすくなります。
- パンプアップを正しく理解する:筋トレ直後の筋肉の張りは一時的なもので、筋肥大とは別物です。この変化を楽しむ一方で、体重や見た目の変化を過剰に気にせず、長期的な目標にフォーカスしましょう。
まとめ
「筋肉太り」という誤解は筋力トレーニング後の食欲増加によるカロリーオーバーや、パンプアップによる一時的な筋肉の膨張が原因で生まれます。
しかし女性の身体はテストステロンレベルの低さから筋肉が急激に発達しにくく、適切な食事管理を行えば筋力トレーニングは脂肪を減らし、引き締まった体を作る強力なツールになります。
筋力トレーニングは見た目の美しさだけでなく、健康や精神的な充実感にも寄与する素晴らしい習慣です。
パンプアップの変化を楽しみつつ、栄養バランスを意識しながら、自分に合ったペースで筋トレを始めてみましょうと言う話です。
滋賀県大津市月輪1丁目3-8 アル・プラザ瀬田4F 女性専用フィットネスLBC
無料体験随時受付中