オーバートレーニング症候群(OTS)とは? 疲労のサインと科学的根拠

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。 

スポーツや筋力トレーニングを続けていく上で、「疲労管理」は最も重要な要素の一つです。

どれだけ一生懸命に鍛えても、酷使した筋肉や関節が適切な休養を得られなければかえってパフォーマンスが低下したり、思わぬ怪我につながったりしてしまいます。

SNSのインフルエンサーや筋トレ系YouTuberの中には「オーバーワークなんて存在しない」「気のせいだ」「もっと追い込め」といった極端な発言をされる方もいらっしゃいます。

しかしオーバートレーニング症候群(Overtraining Syndrome:OTS)は1930年代から報告されている、科学的に確立された現象です。

特にエリートアスリートでは発生率が20〜60%程度と推定されており、無視できるものではありません。

オーバートレーニングの主な身体的兆候

信頼できるスポーツ医学のレビュー論文で繰り返し指摘されている典型的なサインは以下の通りです:

  • 慢性的な疲労感が抜けない
  • 筋肉痛が長期間続き、回復が遅い
  • トレーニングパフォーマンスの明確な低下(重量・回数・スピードが落ちる)
  • 食欲不振による体重減少
  • 睡眠の質の低下や不眠
  • 安静時心拍数の上昇(朝測って前より5〜10拍以上増えている場合要注意)
  • 免疫力低下(風邪をひきやすくなる、口内炎が頻発するなど)

これらは、Meeusen R et al., 2013 - ECSS/ACSM Joint Consensus Statement などで詳細にまとめられており、安静時心拍数の上昇は早期の客観的指標として特に有用です。

精神的な兆候も見逃せません

  • 集中力や計算能力の低下
  • イライラしやすくなる、気分の落ち込み
  • トレーニングへのモチベーションが明らかに下がる

これらは神経内分泌系や免疫系の乱れが背景にあり、Valdesalici A et al., 2026 - Systematic ReviewWeakley J et al., 2022 で心理・認知機能への影響が確認されています。「ただの気のせい」ではなく、科学的根拠に基づいた症状群です。

筋肉より回復が遅い「腱・靭帯」の落とし穴

特に注意したいのが、靭帯や腱などの結合組織です。

筋肉は48〜72時間程度で超回復しやすい一方、腱・靭帯は数週間〜数ヶ月単位でしか適応・修復が進みません。

そのため「筋肉は回復した!」と思って再開しても、関節周囲がまだ悲鳴を上げているケースが非常に多いのです。

結果として野球肩、テニス肘、ランナー膝、ジャンパー膝、アキレス腱障害といった、いわゆる「オーバーユース傷害」が起こりやすくなります。

一般トレーニーと競技者の「オーバートレーニングの閾値」は違う

週3〜5回の筋トレをしている一般の方の場合、本格的なOTSに陥るリスクは比較的低いと言えます。

しかし、週6〜7回高強度で全身を追い込む方、競技者、パワーリフティング・ボディビル上級者になると話は全く別です。

「オーバートレーニングなんてほぼない」と言い切るのは、一般層を対象にした発信では成立しても、上級者にとっては危険な誤解を生みかねません。

また症状が非特異的(ストレスや睡眠不足でも似た状態になる)ため、自己診断は難しく、血液検査(コルチゾール、テストステロン、CK値など)や専門家の判断が理想的です。

まずは2週間程度のしっかりしたディロード(負荷軽減)+栄養・睡眠の最適化を試してみることをおすすめします。

本当に強い人は「休む勇気」も持っている

なんでもやりすぎれば良いわけではありません。

身体が発するSOS信号に素直に耳を傾け、適切に休養を取る——これ自体が立派なトレーニングスキルであり、長く続けられる人の共通点です。

疲労管理を意識する事で

・怪我の予防
・パフォーマンスの長期的な向上
・モチベーションの維持 がすべて叶います。

現在トレーニングジムに通われている皆様にも、ぜひ「休むのもトレーニング」と捉えていただきたいと思います。

ご自身の体調変化に少しでも違和感を覚えたら、無理をせず一度立ち止まってみてください。

それが結果として一番「強く、美しく」なれる近道なのだと言う話です。

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