ダイバーシティーとアウフヘーベン

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
筋力トレーニングを行う際、筋肉痛の捉え方や疲労管理の重要性についてさまざまな意見があります。
今回はトップアスリートや指導者の言葉を参考に、筋肉痛とトレーニングの関係をエビデンスに基づいて解説し、多様性を尊重する視点から最適なトレーニング方法を探ります。
筋肉痛への異なるアプローチ:プロとアマチュアの視点
「筋肉痛がないのが理想のトレーニング」と語るのはボディビルダーの田代誠選手、例えばベンチプレスで150kgを5回挙げた後、次回は152.5kgで5回成功し、筋肉痛がなければそれが最適なトレーニングなのだとしています。
この考え方はプロアスリートが疲労を最小限に抑え、効率的にパフォーマンスを向上させるための戦略を反映しています。
一方で「筋肉痛は筋肉悲鳴では無い、筋肉痛は筋肉の歓喜の讃美歌だ」と述べるのは、私の高校の水泳部顧問であり恩師の藤本先生です。
この言葉は筋肉痛を努力の証や成長の喜びとしてポジティブに捉える、アマチュアやエンジョイ勢のマインドセットを表しています。
どちらの視点も、筋力トレーニングにおける筋肉痛の役割を考える上で重要です。
しかし科学的エビデンスによると、筋肉痛は筋肥大や筋力向上の必須条件ではありません(Schoenfeld, 2012)。
筋肉痛の有無よりも、適切な負荷と回復のバランスが成果を左右します。
疲労管理の重要性:科学が示すトレーニングの鍵
筋力トレーニングにおいて、疲労管理は欠かせません。
筋肉痛や筋疲労が残った状態で高強度のトレーニングを続けるとケガのリスクが高まり、長期的なパフォーマンスが低下する可能性があります(Kreher & Schwartz, 2012)。
例えば筋タンパク質合成は適切な休息と栄養摂取によって最大化され、筋肉の回復と成長を促します。
特にエンジョイ勢にとって筋肉痛は「成果の証」と感じる場合もありますが、過度な筋肉痛はトレーニングの頻度や強度を見直すサインかもしれません。
筋力トレーニングの効果を最大化するには、以下のようなポイントが重要です:
- 適切な負荷設定:筋肉に十分な刺激を与えつつ、過度な疲労を避ける。
- 回復時間の確保:トレーニング後48~72時間の休息が筋肉の回復に有効(American College of Sports Medicine)。
- 栄養管理:タンパク質や十分なカロリーを摂取し、筋肉の修復をサポート。
多様性とアウフヘーベン:トレーニングの哲学を高める
筋肉痛やトレーニングに対する考え方は人によって異なります。
これを哲学的に捉えると、ドイツの哲学者ヘーゲルが提唱した「アウフヘーベン(止揚)」の概念が参考になります。
異なる意見(筋肉痛は避けるべき vs. 筋肉痛は成長の証)を対立させるのではなく、それらを統合してより高い次元のトレーニング哲学を構築するのです。
例えば、「筋肉痛を避けつつ適切な負荷で筋肉を刺激し、回復を重視する」というアプローチは、プロとアマチュアの視点を融合したものです。
また、ダイバーシティー(多様性)の観点からも個々の目標や体質、ライフスタイルに合わせたトレーニング方法を尊重することが大切です。
プロアスリートのような厳格なメソッドも、エンジョイ勢の情熱的なアプローチも、どちらもその人にとって「正しい」トレーニングになり得ます。
まとめ:自分に合ったトレーニングを見つけよう
筋肉痛は筋力トレーニングの結果の一つにすぎません。
科学的な疲労管理をベースにしつつ、筋肉痛を「歓喜の讃美歌」と感じるか、効率的なトレーニングの妨げと捉えるかはあなたの目標次第です。
「みんな違ってみんな良い」という考え方を取り入れ、自分に合ったトレーニングスタイルを見つけることが、持続可能な筋力トレーニングの鍵なのだと言う話です。
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