個別性の原則を理解する

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

近年ではTikTokをはじめとするSNSで、「お尻を鍛えるならスクワットより○○が効果的」「スクワットは脚が太くなるだけ」といった主張を耳にすることが増えました。

特にフィットネス初心者向けにこうした発言をするインフルエンサーの動画が注目を集めています。

しかしこれらの主張は本当に正しいのでしょうか?

 今回はこうした発信の問題点とトレーニングにおける個別性の重要性について、エビデンスを踏まえて解説します。

スクワット不要論の問題点

TikTokなどの短尺動画では、「最新の論文で証明された」「筋電図で明らかになった」といったフレーズとともに、スクワットを否定する発言が散見されます。

しかしこうした主張は科学的なデータを一部分だけ切り取ったものに過ぎない場合が多く、誤解を招くリスクがあります。

実際、スクワットは下半身全体を鍛える複合関節運動として筋力向上や姿勢改善に有効であることが多くの研究で示されています(例:Schoenfeld, 2010)。

お尻(大臀筋)を効果的に刺激するだけでなく、脚の筋力や体幹の安定性向上にも寄与します。

ただし個人の体型や筋力、トレーニングフォームによって筋肉への刺激の度合いは異なります(個別性の原則)。

そのため「スクワットは脚を太くするだけ」という主張は、あくまで一部のケースに当てはまる可能性があるに過ぎません。

個別性の原則を理解する

トレーニングの効果は個人の体質や目標、フォーム、負荷の設定によって大きく異なります。

この「個別性の原則」はスポーツ科学の基本です(Kraemer & Ratamess, 2004)。

例えば同じスクワットを行ってもAさんにはお尻への刺激が強く感じられ、Bさんには脚への負荷が強く感じられる場合があります。

これは骨格、筋肉の付き方、フォームの癖などが影響するためです。

TikTok等で「スクワット不要」と断言する発信は、この個別性を無視した一面的なアドバイスになりがちです。

特にフィットネス初心者がこうした情報を鵜呑みにすると、自分に合ったトレーニングを見つけにくくなる恐れがあります。

科学的なデータは参考になりますが、あくまで「傾向」を示すもので、自分の身体と対話しながら、最適な方法を見つけることが重要です。

初心者こそスクワットを試すべき理由

スクワットは特別な器具がなくても自宅で始められる基本的なエクササイズです。

正しいフォームで行えばお尻、太もも、腹筋など複数の筋群を同時に鍛えられ、効率的に全身の筋力を向上させることができます。

さらにスクワットは日常生活の動作(座る、立つ、歩くなど)に直結するため、機能的な身体づくりにも役立ちます。

もちろんスクワットがすべての人に最適とは限りません。

膝や腰に不安がある方や、特定の目標(例:お尻に特化したトレーニング)にフォーカスしたい場合は、他のエクササイズ(ヒップスラストやデッドリフト、ヒップアブダクションなど)を組み合わせるのも有効です。

しかし「スクワットは不要」と決めつけるのではなく、まずは試してみて自分の身体の反応を確認することが大切です。

SNSの情報に惑わされないために

TikTokなどのSNSは短時間でインパクトのある情報を発信する場として人気ですが、そこで語られる内容は断片的であることが多く、背景や詳細が省略されがちです。

特にフィットネス初心者の方は、以下のような点に注意して情報を取捨選択しましょう。

  • 情報の出典を確認する:論文や筋電図のデータが引用されている場合、元の研究内容やサンプルサイズ、適用範囲を確認しましょう。
  • 個別性を意識する:自分に合わないと感じるエクササイズでも、他の人には効果的かもしれません。逆もまた然りです。
  • 専門家の意見を参考にする:信頼できるトレーナーやスポーツ科学の専門家のアドバイスを優先しましょう。

まとめ:自分に合ったトレーニングを見つけよう

スクワットは多くの人にとって有効なエクササイズですが、すべての人に最適とは限りません。

TikTokで話題の「スクワット不要論」は注目を集めるための誇張された主張である場合が多く、初心者を混乱させるリスクがあります。

トレーニングは自分の身体と向き合い、試行錯誤しながら続けるもの。

スクワットを含めさまざまなエクササイズを試し、自分に合った方法を見つける事が理想の身体づくりに繋がるのだと言う話です。

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