熱中症対策としての筋力トレーニング

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
夏の暑さが厳しくなるにつれ、熱中症のリスクが高まります。
熱中症は体温調節機能が追いつかず、体内の水分や電解質が不足する事で引き起こされる危険な状態で、主な症状はめまいやだるさ、吐き気、嘔吐などの症状が現れます。
この対策として適切な水分補給や涼しい環境での休息が推奨されますが、実は筋力トレーニングも熱中症予防に有効であることが科学的に示されています。
特に「人体最大の貯水庫は筋肉」という観点から筋肉量を増やすことが熱中症対策にどのように寄与するのか、以下で詳しく説明します。
まず、人体の水分貯蔵について考えましょう。
人間の体の約60~70%は水分で構成されており、その中でも筋肉は水分を最も多く含む組織の一つです。
筋肉の約75%が水分でできており、筋肉量が多い人は体内に蓄えられる水分の総量も多くなります。
たとえば筋肉量が豊富な人は、筋肉の水分貯蔵能力が高いため、発汗による水分損失が起きても体内の水分バランスを保ちやすくなります。
これに対して筋肉量が少ない人は水分貯蔵量が限られるため、脱水症状や熱中症のリスクが高まるとされています(Sawka et al., 2015)。
この点から筋肉を「人体最大の貯水庫」と呼ぶのは非常に的確な表現です。
筋力トレーニングが熱中症対策に有効な理由は、筋肉量の増加による水分貯蔵能力の向上だけではありません。
筋力トレーニングは身体の熱適応能力を高める効果も持っています。
定期的な運動により発汗機能や体温調節機能が向上し、暑い環境下でも効率的に体温を管理できるようになります。
ある研究では筋力トレーニングを継続的に行ったグループは、暑熱環境下での運動時に発汗量が増え、体温上昇が抑制されることが確認されています(Shiozawa et al., 2018)。
これは筋力トレーニングが心肺機能を強化し、血液循環を改善する事で体内の熱を効果的に放散する能力を高めるためです。
さらに筋力トレーニングは代謝機能を向上させ、電解質バランスの維持にも寄与します。
熱中症ではナトリウムやカリウムなどの電解質が汗とともに失われ、筋肉の痙攣や倦怠感を引き起こすことがあります。
筋肉量が多い人は筋肉内にこれらの電解質を保持する能力が高く、電解質の急激な喪失を防ぎやすいのです(Larsen et al., 2020)。
また筋力トレーニングによって筋肉のエネルギー効率が向上するこ事で長時間の暑熱環境下での活動でも疲労しにくくなり、熱中症のリスクを軽減します。
ただし筋力トレーニングを行う際には注意が必要で、暑い環境での過度な運動はかえって熱中症のリスクを高める可能性があります。
その為にはトレーニングは涼しい時間帯や室内で行い、十分な水分補給を心がけることが重要です。
また筋力トレーニングの効果は一朝一夕には現れません。
週に2~3回の適度なトレーニングを数ヶ月継続する事で筋肉量の増加と熱中症への耐性が向上します(American College of Sports Medicine, 2016)。
結論
筋力トレーニングは「人体最大の貯水庫」である筋肉を強化し、水分貯蔵能力や体温調節機能を高める事で熱中症予防に有効です。
筋肉量の増加は単に身体の強さを向上させるだけでなく、暑い夏を安全に乗り切るための強力な武器となります。
適切なトレーニングと水分管理を組み合わせる事で熱中症のリスクを大幅に軽減できるでしょう。
筋力トレーニングは冷え性対策のみならず、熱中症対策にもなる二刀流なのだと言う話です。
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