疲労管理の観点で考える全身法 vs 分割法 2025年最新版

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
前回の記事では超回復とフィットネス‐疲労理論について考察しましたが、今回の記事では筋トレ愛好家の間で永遠のテーマである「全身法(Full Body)と分割法(Split)のどちらが優れているか」問題について考察します。
結論から申し上げますと、疲労管理の観点では目的によって明確に優劣が分かれます。
- ボディービル・筋肥大目的 → 分割法が圧倒的に有利
- パワーリフティング・神経系強化目的 → 全身法が有利なケースが多い
以下、最新の科学的エビデンスとトップ選手の実例で徹底解説します。
1. 疲労には「局所疲労」と「全身疲労(中枢神経疲労)」の2種類がある
| 疲労の種類 | 主な原因 | 回復に必要な時間 | 代表的な論文 |
|---|---|---|---|
| 局所疲労 | 筋線維損傷・グリコーゲン枯渇 | 48〜96時間 | Damas et al., 2016 |
| 全身疲労(CNS) | 高重量コンパウンドの神経駆動 | 72時間以上(個人差大) | Zourdos et al., 2016 |
2. 全身法の疲労管理特性
メリット
- 頻度が低い(週2〜3回)ため、全身疲労が溜まりにくい
- 初心者〜中級者に最適(Ralston et al., 2018)
デメリット
- 1セッションあたりのボリュームが制限される → 筋肥大に不利(Schoenfeld et al., 2019)
- スクワット+デッドリフト同日で後半パフォーマンスが著しく低下(Judge et al., 2017)
3. 分割法の疲労管理特性(ボディービル志向に最適な理由)
メリット
- 局所疲労を分散 → 週10〜20セットの高ボリュームが可能(Schoenfeld et al., 2017)
- 「メイン種目を1日1種目だけ全力」で行えるため、神経駆動の質が極めて高い
- 2022年のメタアナリシスでも、総ボリュームが同等なら分割法・全身法で筋肥大効果に有意差なし(Baz-Valle et al., 2022)
デメリット
- 頻度が高くなるため全身疲労が蓄積しやすい → 解決策は週1回のデロード(Bell et al., 2020)
4. トップ選手が分割法を選ぶ本当の理由
「デッドリフトとスクワットを同日に入れるのが嫌い」、この感覚こそが科学的にも正解です。
- クリス・バムステッド「メイン種目は1日1つ。両方やると100%が出せない」(YouTube公式)
- ヒョンテ「スクワットかデッドの日はそれだけで終了」
- 研究でも高重量コンパウンドを同日に行うと2種目目のパフォーマンスが15〜20%低下(Robles et al., 2021)
5. 最終結論:2025年現在の最適解
| 目的 | おすすめプログラム | 主なエビデンス |
|---|---|---|
| ボディービル・筋肥大 | 分割法(PPL、Bro Splitなど) | Schoenfeld et al., 2019 |
| パワーリフティング | 全身法 or Upper/Lower | Grgic et al., 2018 |
「自分が嫌いなことは避ける」
これこそが最高峰の疲労管理であり、長期的な成長への最短ルートです。
自分のライフスタイルやスケジュールに応じた疲労管理でトレーニングを楽しみましょうと言う話です。
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