絶対に知っておくべき「ブレーキングマッスル」の重要性

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

野球のピッチングやバレーボールのスパイク・サーブで、「肩が痛くなった」「球速が伸びない」「なんとなく肩が前に落ちる感じがする」――こうした悩みの多くは、実は「ブレーキングマッスル(減速筋)」の不足が原因かもしれません。

特にコッキングフェーズ(肩の最大外旋位)でブレーキングマッスルがしっかり働かないと、肩関節に過剰なストレスがかかり、腱板損傷やインピンジメント、SLAP損傷などのリスクが急増します。

この記事では投球・オーバーヘッドスポーツに欠かせない「ブレーキングマッスル」について、研究エビデンスも交えながら詳しく解説します。

ブレーキングマッスルとは?主に働く4つの筋群

ブレーキングマッスルとは、主にエキセントリック収縮(伸ばされながら力を発揮する収縮)で肩関節や肩甲骨の動きを「制御・減速」する後面の筋群のことです。代表的な筋肉は以下の4つです:

  • 三角筋後部(リアデルト)
  • 僧帽筋下部
  • 広背筋
  • ローテーターカフ(特に棘下筋・小円筋)

これらは「後面肩甲帯安定筋群」「肩甲帯ブレーキングマッスル」とも呼ばれ、現場のトレーナーや理学療法士の間では一括りに扱われることが非常に多い筋群です。

コッキングフェーズでなぜブレーキングマッスルが命綱になるのか

投球やスパイクの動作は、大きく以下のフェーズに分けられます:

  1. コッキング(Late Cocking)
    → 肩が最大外旋+水平外転になる瞬間
    → 上腕骨頭が前上方に引っ張られようとする遠心力が最大になる
  2. 加速(Acceleration)
  3. 減速(Deceleration)
  4. フォロースルー

このうち、特にLate Cocking~加速移行期にブレーキングマッスルが強く求められます。

研究でも以下のように報告されています:

つまり、「コッキングで肩を後ろにしっかり引き止めてくれる筋肉」がなければ、いくら加速力を強くしてもエネルギーが漏れ、肩・肘に過剰な負担がかかるのです。

ブレーキングマッスルが弱いと起こること

  • 肩甲骨の前方傾斜(前への落ち込み)
  • 上腕骨頭の前方化・上方化
  • インピンジメント症候群
  • 腱板損傷・SLAP損傷
  • 球速・打球速度の低下
  • 肘の落ち込み(バレーボールの「肘下がりスパイク」など)

現場で最も効果的とされるブレーキングマッスル強化エクササイズ

以下の種目は、投球・バレーボール選手のオフシーズン/リハビリで最も頻繁に処方されています:

  1. フェイスプル(ケーブル/バンド)
    → 三角筋後部+ローテーターカフ+僧帽筋下部を同時に刺激
  2. バンド・プルアパート
    → どこでもできる最強のリアデルト・ローテーターカフ種目
  3. Y挙上/T挙上/W挙上(プローンまたはバンド)
    → 僧帽筋下部・菱形筋の活性化に最適
  4. ネガティブ重視の懸垂・ラットプルダウン(3-6秒で下ろす)
    → 広背筋+全体のエキセントリック強化
  5. インクライン・リアレイズ(30-45°ベンチ)

まとめ:肩を長く健康に使うなら「後ろを鍛える」が鉄則

「投げるなら後ろを鍛えろ」、これは野球界・バレー界で長年言われ続けている言葉ですが、今も全く色褪せていません。

大谷翔平選手、佐々木朗希投手、石川祐希選手など、トップレベルのオーバーヘッドアスリートは全員、オフシーズンにブレーキングマッスルを徹底的に強化しています。

肩の痛みを予防し、球速・打球速度を最大化したい方は、ぜひ「三角筋後部・僧帽筋下部・広背筋・ローテーターカフ」を意識したトレーニングを日常に取り入れてみてください。

あなたの肩が10年後、20年後も元気でいるかどうかは、今のブレーキングマッスルの強さが決めると言っても過言ではありませんよと言う話です。

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