調子悪くて当たり前

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
「50歳を過ぎると筋トレや有酸素運動で老廃物が炎症して痩せられない」と言った内容の記事を先程ネットニュースで拝見しました。
この説に限った話では無いのですが、このような記事は運動を避けたい人にはまるで「免罪符」のように響くかもしれません。
しかしこのような甘い言葉に飛びつく前に、科学的に検証された事実をしっかり見てみましょう。
加齢とともに心身が衰えるのは当たり前の自然なプロセスで、だからこそ運動でその流れに立ち向かうことが大切なのです。
さらに運動は炎症や活性酸素を「敵」ではなく「味方」に変える力を持っています。
定期的に身体を動かす事で炎症を抑え、活性酸素を除去する力を高め、若々しい身体を保つことができるのです。
人類は何万年もの間、身体を動かし続けて生き延びてきました。
狩猟採集時代には食べ物を求めて走り、荷物を運び、時には命がけで動くことが日常でした。
もし50歳を過ぎただけで筋肉が壊れ、運動が逆効果になるなら、私たちの祖先はとうに絶滅していたでしょう。
科学はむしろ逆の事実を示しており、加齢に伴い、筋肉量は減少(サルコペニア)、基礎代謝は低下し、脂肪がつきやすくなりますが、これは自然な老化の一部で誰もが経験する当たり前の現実です。
しかしこの衰えを遅らせ、健康でアクティブな人生を保つ方法はシンプルです。
それは筋肉を刺激し、心肺機能を維持する運動を続けることなのです。
よく耳にする「運動しても痩せない」や「日本人は筋肉がつきにくいから筋トレは不要」といった主張は、科学的根拠が乏しい「甘言」です。
例えば「運動しても痩せない」は、短期的な体重変化だけに注目した誤解です。
筋トレは筋肉量を増やし、基礎代謝を向上させることで長期的な脂肪燃焼を促します(Journal of Applied Physiology, 2017)。
また「日本人に筋トレは不要」という説も、遺伝的傾向(筋繊維のタイプなど)を誇張したもので、実際日本人でも適切なトレーニングと栄養で筋肉は十分に発達します(Journal of Sports Medicine and Physical Fitness, 2020)。
こうした誤情報は努力を避けたい気持ちにつけ込むマーケティングにすぎません。
ではなぜ運動がそんなに重要なのでしょうか?
加齢による衰えは筋肉量や骨量の減少だけでなく、関節の硬さ、疲れやすさ、気力の低下、姿勢の悪化、肌の衰えなど、心身のあらゆる面に及びます。
ここで注目したいのが運動がもたらす「炎症」と「活性酸素」の意外な役割です。
運動をする事で身体は一時的に炎症物質(サイトカインなど)を生成しますが、これが身体の修復プロセスを活性化します。
興味深い事に定期的に運動をする事で炎症物質を繰り返し作り続けるからこそ、身体は抗炎症物質(IL-10など)をより多く生産する能力を高めます(Nature Reviews Immunology, 2019)。
これにより慢性的な炎症が抑えられ、老化や疾患のリスクが低下するのです。
同様に運動中に発生する活性酸素も、適度であれば身体に有益です。
活性酸素は細胞にダメージを与えるイメージがありますが、定期的に運動をしている人は身体が抗酸化酵素(SODやカタラーゼなど)の生産を増やし、活性酸素の除去能力を強化します(Free Radical Biology and Medicine, 2016)。
つまり運動を習慣化する事で身体は炎症や活性酸素を「味方」に変え、老化を遅らせる強力な防御システムを築くのです。
アメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインによれば、週150分の適度な有酸素運動と週2~3回の筋力トレーニングは心血管疾患のリスクを減らし、認知機能を保ち、うつ症状を軽減することが示されています(ACSM, 2021)。
運動後の軽い炎症や活性酸素は、身体が若さを保つスイッチを入れる自然な反応です。
これを避けると、逆に老化が加速してしまいます。
加齢による「調子悪くて当たり前」を受け入れる事は弱さを認めることではありません。
それは現実を直視し、行動で未来を変えるスタートラインです。
50歳、60歳、あるいはそれ以上でも運動を始めるのに遅すぎることはありません。
週3回の30分ウォーキングでも、心肺機能が向上し、気分が上向くことが研究でわかっています(British Journal of Sports Medicine, 2018)ので、大切なのは自分のペースで続ける事から始める事で、運動レベルは少しづつ上げてゆけばよいのです。
運動を習慣化すれば炎症や活性酸素をコントロールする力が高まり、身体はより強く、若々しくなります。
誤った健康論に惑わされ、衰えをただ受け入れるか?それとも「調子悪くて当たり前、だから運動するんだよ」と一歩踏み出し、
炎症と活性酸素を味方につけてアクティブな人生を選ぶか?どちらが良いかは考えるまでも事だと言う話です。
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