骨盤矯正の真実

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
「医学的には骨盤は動かない」と主張する医師やセラピストも多いですが、実際には仙腸関節はほんの少し動くというのが現在のバイオメカニクス研究のエビデンスに基づく現実的な見解のようです。
骨盤矯正や関連するアプローチについては過度な期待も過小評価もせず、バランスよく理解することが大切です。
仙腸関節の可動性:エビデンスから見る事実
多くの整形外科医や一部のセラピストが「骨盤はほとんど動かない」「仙腸関節は固定されている」と主張するのは、仙腸関節の可動域が極めて小さいことに由来します。
信頼できる研究(SturessonらによるRoentgen stereophotogrammetric analysisなど)では、正常な成人における仙腸関節の動きは以下の通りとされています。
- 回転運動:平均約0.5〜2.5度(最大でも4度程度)
(参考:Sturesson B, et al. Movements of the sacroiliac joints. A roentgen stereophotogrammetric analysis. Spine. 1989;14(2):162-165. PubMedリンク) - 並進運動(滑り):平均0.5〜2mm程度(多くは1mm未満)
(参考:上記Sturesson研究および関連レビュー、例: Vleeming A, et al. The sacroiliac joint: an overview of its anatomy, function and potential clinical implications. J Anat. 2012;221(6):537-567. PMCリンク)
これらの値は歩行、前屈・後屈、片脚立位などの動作時でも確認されており、「全く動かない」わけではないものの、臨床的に「大きく動く」レベルではないというのがコンセンサスです。
特に加齢とともに可動域はさらに減少し、高齢者ではほぼ融合状態になるケースも報告されています。
一方で妊娠・出産期にはリラキシンなどのホルモン影響により靭帯が緩み、可動性が一時的に増加します。
この時期の産後骨盤帯痛(Pelvic Girdle Pain: PGP)では仙腸関節のわずかな非対称性や機能不全が痛みの原因となることがあり、エビデンスでも慢性腰痛の15〜25%程度に仙腸関節由来のものが関与するとされています。(参考:例として、SIJ痛の有病率に関するレビュー: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4459139/ および関連研究)
つまり「動かない」という主張は極端な表現であり、**「ほんの少し、しかし確実に動く」**というのが科学的事実です。
この小さな動きが、荷重伝達や体幹の安定に微妙に寄与していると考えられます。
骨盤矯正の意味:短期効果と長期アプローチのバランス
仙腸関節の可動性が小さいからといって、骨盤矯正に全く意味がないわけではありません。
特に高速度低振幅(HVLA)スラスト・マニピュレーションは、産後や仙腸関節由来の痛みに対して短期的な疼痛軽減・機能改善を示すランダム化比較試験が複数存在します。
組み合わせでマニピュレーション+安定化エクササイズが最も効果的という報告も多く、即時的な「軽くなった」感覚はクライアントのモチベーション向上にもつながります。(参考:マニュアルセラピーの有効性に関する系統的レビューとメタアナリシス: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11578406/)
ただし長期的な改善・再発予防では、バランスの良い運動療法が最適解です。
コアスタビライゼーション(骨盤底筋、腹横筋、多裂筋の協調)、機能的な全身運動(スクワット、ブリッジ、ウォーキングなど)、姿勢教育がガイドラインで強く推奨されています。
産後の方の場合では骨盤底筋の機能低下が合併しやすいため、まず骨盤底リハビから始め、安定してから徒手介入を検討するのが安全です。
即効性が高いアプローチとして:腰方形筋(QL)の側屈ストレッチ
産後や日常の腰痛で特に有効だと感じる即効性のある方法として、側屈を伴う腰方形筋ストレッチをおすすめします。
この筋は体幹の側屈主動筋であり、硬くなると仙腸関節や腰椎に負担をかけやすい「隠れた原因」となりやすいです。
特に壁を活用した立位側屈ストレッチは、グループレッスンでも取り入れやすく、即効性が高いバリエーションです。
壁に片手を伸ばしてもたれ、反対の手で骨盤を押し込む形でストレッチを行う方法は標準的なフォームに比べて伸張を深めやすく、安定性も高いためおすすめです。
- 壁サポート版立位側屈ストレッチ:壁に片手を伸ばして上半身を寄せかけ、もう片方の手で骨盤の上縁(腸骨稜)を反対側へ軽く押し込みながら、体をゆっくり側屈させる(20〜30秒キープ×3セット)。
- 座位側屈:椅子に座って同様に行い、産後の方でも安全に実施可能。
この壁バージョンでは壁が体を支えるため姿勢が崩れにくく、骨盤押し込みによりQLの起始部をより効果的に伸ばせます。
ストレッチ直後に筋緊張が低下し、血流改善や神経系の抑制効果で即時的な痛み軽減を実感しやすいのが特徴です。
研究でもQL関連のストレッチやテクニックが短期的なVASスコア低下に寄与するという報告があります。(参考:QL関連介入の効果例: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11544892/ など)
以下は実際にレッスンでこのフォームを実践している様子の一例です。複数の方が同時に取り組む姿からも、日常的に取り入れやすいことがわかります。

まとめ:過大評価せず、適切に活用する
仙腸関節は**「動かない」ではなく「ほんの少し動く」**というのがエビデンスの真実です。
骨盤矯正は症状に合わせて適正価格で活用しつつ、最終的にはバランスの良い運動療法で体を整えるのが持続可能な道です。
特に産後の女性には即効性のある壁サポートQL側屈ストレッチを入り口に、コア強化へつなげるアプローチが効果的です。
腰痛や骨盤の違和感でお悩みの方はまずは専門家に相談し、自分に合った方法を見つけましょうと言う話です。
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