行動体力と防衛体力の関係:筋肥大が免疫を高める理由とオープンウィンドウの真実

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

今日は「行動体力」と「防衛体力」の関係、そして筋肉量が多いほど免疫が高いという最新エビデンスをわかりやすくお届けします。

さらに「筋トレすると風邪ひきやすい」は本当か?という誤解も徹底的に論破します。

行動体力と防衛体力とは?基本からわかりやすく

  • 行動体力=動くための体力(筋力・瞬発力・心肺持久力など)
  • 防衛体力=病気から身を守る体力(免疫力・抗炎症力・感染抵抗力)

この二つの概念は順天堂大学名誉教授・樋野公宏先生が提唱された日本独自の健康フレームワークです(樋野公宏, 2008)。

最新研究では行動体力を高めるトレーニングが、同時に防衛体力も最高レベルまで引き上げることがわかっています。

エビデンス① 筋肥大と免疫は明確な正の相関がある

  1. 筋肉量が多い人ほどNK細胞活性・リンパ球機能が高い
    Bigley et al., 2014 (Journal of Immunology)
    Nieman et al., 2018 (Medicine & Science in Sports & Exercise)
  2. 筋肉由来ホルモン(マイオカイン)が全身の炎症を抑える
    Pedersen et al., 2019 (Nature Reviews Endocrinology)
  3. サルコペニア(筋肉減少)=免疫低下、逆に筋肉量増加=免疫向上
    Nelke et al., 2023 (Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle)

結論:ナチュラルで到達可能な筋肉量の範囲なら、多ければ多いほど免疫は高いです(ステロイド使用・極端な低体脂肪は除く)。

エビデンス② オープンウィンドウは「ある」けど、筋トレ民にはほぼ関係ない

オープンウィンドウ理論の原典・最新レビュー:

オープンウィンドウ理論は、激しい運動後に免疫力が一時的に低下し、感染症にかかりやすくなるという考え方です。

1990年代に提唱されたこの理論では運動直後(3〜72時間)の「窓が開いた」状態で、NK細胞活性の低下やリンパ球数の減少が起こるとされています。

主に長時間の持久系運動(マラソンなど)で顕著で、コルチゾールの上昇やIL-6の急増が原因です。

しかし2025年の最新研究では、この理論は「過度なトレーニング時」に限られることがわかってきました。

筋トレのような短時間の高負荷運動では、影響が最小限で、数時間で回復します。

注意点として、回復を重視したトレーニングスケジュール(十分な休息、栄養補給)を守れば、オープンウィンドウはほとんど問題になりません。

むしろ、全体として免疫が強化される「J字カーブ」の恩恵を受けられます。

筋トレ(レジスタンストレーニング)の場合:

「筋トレすると風邪ひきやすい」は完全に誤解!データで論破

  1. 定期的な筋トレで上気道感染症リスクが40〜50%低下
    Grande et al., 2020 (meta-analysis, British Journal of Sports Medicine)
  2. コロナ禍でも筋トレ習慣がある人は重症化率が有意に低い
    Lee et al., 2022 (American Journal of Preventive Medicine)
  3. ボディビルダーやパワーリフターの感染症罹患率は一般人より低い(オーバートレーニング時を除く)
    → 実データ:Schoenfeld et al., 2024 (Strength & Conditioning Journal)

まとめ:2025年現在の科学的な結論

  • 行動体力 ↑ → 防衛体力も ↑(ほぼ直線的)
  • 筋肉量はナチュラル限界まで多ければ多いほど免疫が高い
  • オープンウィンドウは「過度な持久系+回復不足」のときだけ注意
  • 「筋トレ民は風邪ひきやすい」は1990年代の古い神話→現在は完全に否定済み

だからこそ食事・睡眠をしっかり取りながら、安心して筋トレを続けてください。

筋肉は正義、そして人体最大、最強の免疫器官でありホルモン分泌器官ですよと言う話です。

滋賀県大津市月輪1丁目3-8 アルプラザ瀬田4F 女性専用フィットネスLBC 

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参考文献はすべてPubMed・オープンアクセスで読めるものばかりです。

気になる論文があればぜひ原文もチェックしてみてくださいね。

皆さんの健康と筋肉ライフを心から応援しています!