「体幹トレーニング至上主義」の幻想を科学で解体する

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

現代医学において、筋力トレーニング(レジスタンス・トレーニング)が健康寿命を延ばす効果を持つことは、もはや疑いの余地がありません。

2025年現在、数多くのメタ解析および長期コホート研究で、筋量・筋力の維持・増加が全死亡リスク(all-cause mortality)を有意に下げることが繰り返し証明されています。

つまり、「正しく漸進的過負荷をかけ続けること」そのものが、健康寿命とQOL(生活の質)を向上させる最強の手段なのです。

「体幹トレーニングこそ至高、マシントレーニングは見せかけ」という主張は本当か

  • 「マシンで鍛えた筋肉は見せかけ」
  • 「体幹を鍛えないと機能的じゃない」
  • 「プランクやアブローラーをやらないとダメ」

上記はSNSや一部のトレーナーがよく言うフレーズですが、これらの発言は残念ながら科学的根拠に乏しい都市伝説です。

シーテッドレッグカールが体幹を強化する理由

たとえば「シーテッドレッグカール」は、多くの人が「体幹とは無関係」と考えがちです。
しかし、重い重量を漸進的に扱えるようになる過程で、必ず以下のことが起こります。

  • 脊柱を固定するための脊柱起立筋群の出力向上
  • 腹圧(intra-abdominal pressure)を高めるための腹横筋・多裂筋の活性化
  • 骨盤後傾を防ぐための腸腰筋・ハムストリングスの協調

結果としてシーテッドレッグカールで高重量を扱える人の体幹は、プランクだけをやっている人よりも明らかに強いというのが現場の実感であり、動作解析研究でも支持されています。

要するにその運動の目的と運動連鎖を理解していれば、ほとんどの筋トレ種目は間接的に体幹強化にもつながるのです。

高齢者の転倒予防で最も効果が高いのは?2020年代の転倒予防介入研究で最も効果が高かったのは、下肢を中心とした高負荷レジスタンス・トレーニングでした。

プランクやバードドッグなどの「体幹特化エクササイズ」だけでは、転倒リスクは十分に下がりませんでした。

脚力が落ちているのに体幹だけ硬くしても、結局は転びます。

体幹トレーニングは無意味なのか?

いいえ、無意味ではありません、ただし優先順位が低いだけです。

体幹トレーニングが有効な場面は以下の通りです:

  1. ゴルフ・野球・投擲など、ローテーションや抗回転力が直接パフォーマンスに直結する競技
  2. 腰痛リハビリで脊柱の安定化を最優先したい初期段階
  3. 単純に「腹筋を割りたい」見た目目的

一般成人が「100歳まで自分の足で歩きたい」「寝たきりになりたくない」という目的であれば、体幹トレーニングは優先順位の下位10位にも入らないのが現実です。

結論:目的に合った手段を選べば「みんな違って、みんな良い」

  • コンテストで優勝したい → 高ボリューム分割+マシン使いまくりでOK
  • 100歳まで歩きたい → レッグプレス・ラットプルダウンを死ぬまで漸進過負荷
  • ゴルフの飛距離を伸ばしたい → ローテーショナル体幹+下肢パワー
  • 腰痛が怖い → 最初はマシン中心で安心して負荷を上げていく
  • 腹筋を割りたい → プランクとアブローラーで毎日やる

どれも「目的に対して正しい手段」であれば正解です、そこに優劣など存在しません。

フィットネスで最も避けるべきは「自分のやり方だけが正しい」と信じ、他を貶めること――
それはもはやトレーニングではなく「宗教」です。

「怪我に気をつけ、自分の目的に素直に手段を選ぶ」それだけで十分です。

本当に結果を出している人、深い知識を持っている人ほど、「これが自分には合っている」「あなたにはこっちが向いているかも」と、余裕を持って語ります。

他人を攻撃するのは、結局のところ自信のなさの裏返しにすぎません。

健康寿命を伸ばしたいなら、まず脚と背中、胸の筋肉を重点的に鍛えてください、体幹は勝手に強くなります。

これが、2025年現在の科学が示す最もシンプルで強力な結論ですよと言う話です。

滋賀県大津市月輪1丁目3-8 アルプラザ瀬田4F 女性専用フィットネスLBC 

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