厚生労働省データで見る「こころの病気」 科学的に最も効果が高い予防・改善法

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。
近年、「うつ病」「適応障害」「不安障害」などのこころの病気が急増しています。
厚生労働省が3年ごとに行っている「患者調査」(2023年最新)によると、気分障害(うつ病・双極性障害など)・神経症性障害・適応障害を合わせた患者数は約880万人にのぼり、過去20年間で気分障害は約3倍、神経症性障害は約2倍に増加していることが明らかになりました。
この数字は、すでに日本人の約14人に1人が何らかの精神疾患で治療を受けている計算になります。
うつ病対策として「最もエビデンスが強い」のは実は運動です
うつ病の治療というと「休養」「カウンセリング」「抗うつ薬」を思い浮かべる方が多いですが、実は2023年時点で最も多くのメタアナリシス(複数の研究を統計的にまとめたもの)で効果が確認されているのは、**定期的な運動(特に筋力トレーニング+有酸素運動)**なのです。
英国医師会誌(BMJ 2022)、JAMA Psychiatry(2023)などの大規模レビューでは、「運動療法は軽度~中等度のうつ病に対して、抗うつ薬と同等以上の効果がある」と結論づけられています。
運動がうつ症状を改善する科学的メカニズム
- 脳内神経伝達物質のバランスを整える
筋力トレーニングや有酸素運動を行うと、
・セロトニン
・ドーパミン
・ノルアドレナリン
といった「幸せ物質」の分泌が促進されます。
同時に、脳の神経細胞を育てる「BDNF(脳由来神経栄養因子)」も増加し、脳の可塑性を高めます。 - 炎症を抑える
近年の研究で、うつ病には慢性的な微細な炎症が関与していることがわかってきました。
運動は抗炎症作用を持つサイトカインを増加させ、この炎症を抑制します。 - 自己肯定感を高める「小さな成功体験」の積み重ね
「今日は5kgを10回持ち上げられた」「昨日より1回多くできた」
こうした小さな達成感が積み重なることで、自己効力感・自己肯定感が確実に向上します。
これは認知行動療法の重要な柱である「行動活性化」「マスタリー体験」と同じ仕組みです。
始めやすい筋力トレーニングの例(自宅でもジムでもOK)
最初は自宅で十分ですが、うつ病の予防や長期的な改善を目指すならジムへの入会を強くおすすめします。
理由はシンプルです:
- 正しいフォームをトレーナーに教えてもらえる
- 重さや回数を少しずつ増やせる環境がある(=成功体験を確実に積み重ねられる)
- 「ジムに行く」という行動自体が生活リズムを作り、社会的孤立を防ぐ
実際、2023年の大規模研究でも「監督付きの筋力トレーニング(=ジムで行う指導付き)」が最も効果が高かったと報告されています。自宅で始めたい方(最初の2~4週間)
- スクワット 10~15回 × 3セット
- 腕立て伏せ(膝つき可) できる回数 × 3セット
- ペットボトルやリュックを使った肩上げ
その次の一歩としておすすめのジム活用法
- まずは「公営ジム」や「24時間ジム」など月額5,000~10,000円程度のところから
- 初回はパーソナルトレーニング(1~3回)を受けて正しいフォームを覚える
- 週2~3回、自分のペースで通うだけでOK
「ジムに行くのが億劫……」と感じる方も多いですが、行ってしまえば「達成感」と「人目があることによる適度な緊張感」が
実はうつ症状の改善に非常に効果的であることがわかっています。
予防のため、そして再発を防ぐため――「自宅トレーニングで慣れてきたら、ぜひジムという次のステージへ」
その一歩が、あなたの心をより強く守ってくれます。
最後に
「健全な精神は、健全な肉体に宿る」、これは古代ローマの格言ですが、現代の神経科学・精神医学が証明しつつある事実でもあります。
もちろんすでに重度のうつ状態にある方は、無理に運動を始める必要はありません。
まずは主治医やカウンセラーに相談しながら、少しずつできる範囲で体を動かしてみてください。
その小さな一歩が、身体はもちろん、確実に脳と心を変えていきますよと言う話です。
滋賀県大津市月輪1丁目3-8 アルプラザ瀬田4F 女性専用フィットネスLBC
無料体験随時受付中
参考文献
・厚生労働省「令和5年 患者調査」
mhlw.go.jp
・JAMA Psychiatry. 2023;80(2):139-150.
jamanetwork.com
・British Journal of Sports Medicine. 2022;56(21):1213-1222.
bjsm.bmj.com≪キーワード:うつ病 予防 運動療法 筋トレ セロトニン 厚生労働省 患者数 適応障害≫

