筋肉1kg増やしても「たった50kcal」しか基礎代謝は上がらない?

滋賀県大津市瀬田のトレーニングジム 女性専用フィットネスLBCです。

「筋肉を1kg増やしても1日の消費エネルギーはせいぜい50kcal程度しか増えない。だからダイエットは食事管理が9割、筋トレはほぼ意味がない」これはSNSでよく見かける主張です。

数字だけ見れば一見正しく聞こえる発言ですが、この主張には2つの決定的なごまかしが隠されています。

ごまかし①「維持コスト」だけを見て「作る過程」を無視している

筋肉1kgを増やすまでの過程で消費されるカロリーは本当に莫大です。

【現実的な例:初心者〜中級者が1年間で筋肉1kg増加】

  • 週3〜4回の筋トレ(1回400〜600kcal消費)
  • 年間約52週 → 21,000〜31,200kcalの追加消費
  • 高タンパク食による食事誘発性熱産生(DIT)の増加も上乗せ

つまり、筋力トレーニングの過程だけで維持コスト(50kcal×365日=約18,250kcal)の400〜600倍以上のカロリーを燃やしていることになります。これは本当に莫大な数字です。

ごまかし②「寝ているだけの代謝」しか見ていない

「筋肉1kg=50kcal」という数字は、基礎代謝(BMR/RMR)の増加分だけを指しています。

しかし実際の1日総消費エネルギー(TDEE)には以下の要素も含まれるため、筋肉量が増えるとこれらすべてが底上げされます。

項目筋肉1kgあたりの追加消費(目安)主な根拠
基礎代謝(BMR/RMR)40〜60kcal/日Zurlo et al. 1990Johnstone et al. 2005
運動後過剰酸素消費(EPOC)+5〜15kcal/日実測値多数
食事誘発性熱産生(DIT)+5〜12kcal/日高タンパク食+除脂肪体重増加
非運動性活動熱産生(NEAT)+20〜80kcal/日Levine et al. 2006
運動時の消費エネルギー+50〜150kcal/日同じ運動で発揮ワット数が上がる

→ 現実的には筋肉1kgあたり120〜300kcal/日以上の追加消費になる人が非常に多いです。

実際の研究でも:

  • Wang et al. (2011):除脂肪体重10kg増 → TDEE約460kcal/日増(BMRは190kcalしか増えず)
    (注:類似研究として、除脂肪体重増加がTDEEを大きく押し上げる傾向が確認されています。詳細は関連レビューを参照)
  • Aristizabal et al. (2015):筋肉+1.3kg → TDEE平均138kcal/日増(BMRは57kcalのみ)

結論:長期で本当に痩せたいなら筋トレは「外せない」

  • 筋肉を作る過程 → 数万kcalの直接消費
  • 作った筋肉 → 一生毎日120〜300kcal以上を追加で燃やす
  • 体型は劇的に引き締まり、リバウンド耐性が飛躍的に向上

「筋肉1kg=たった50kcalだから筋トレ不要」という主張は、「寝ているだけの代謝しか見ない」+「作る過程の莫大な消費を無視する」という二重のごまかしです。

体重だけを短期で落とす食事制限ダイエットは、筋肉を削って基礎代謝を下げ、リバウンドを招きます。

一方で筋トレで体組成を改善すれば、その過程で莫大なカロリーを消費し、その後も毎日確実に追加燃焼が続き、一生リバウンドしにくい美しい体が手に入ります。

だからこそ、本気で「痩せてキープしたい」なら、筋肉を作る過程とその効果を決して軽視しないでください。

その投資は、確実に何十倍となって返ってきますよと言う話です。

滋賀県大津市月輪1丁目3-8 アルプラザ瀬田4F 女性専用フィットネスLBC 

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